或る独りのろまんてぃすと

思いついたことを、支離滅裂に書いてる

昨日の絶望も、今日の決意で、明日は希望に変わるかもしれない~アメコミ『スペリアー』

今回はがっつりいこう。

オタク高校生が一念発起して、リアルライフヒーローを目指して活動を始めたら、最初は大怪我するも、その活動がSNSで拡散され、徐々に話題になり、そのせいで、殺伐極まりない自警行為をやってる親娘に見込まれ、ギャングとの抗争に巻き込まれるなか、いろいろひどい目に遭いながら成長するというストーリーのアメコミ『キック・アス』全3巻。

前にこんな記事を書いたんで、併せて読んでいただければ。

romanticist.hatenablog.com

 3巻のラスト、主人公デイブは、ヒーロー活動こそやめたが、別の形で人々の生活や安全を守る道を選んだ。そして休日、恋人や友達とヒーロー映画のスペリアー5(スペリアーシリーズの5作目ということだろう)を鑑賞しに向かう中、劇場入り口で、車椅子の少年に扉を開けてやる。

で、ここから本題。

スペリアー5を鑑賞した、車椅子の少年サイモンと、彼の親友のクリス。映画館を出ると、不良少年のシャーピーら数人の少年たちに囲まれ、からかわれる。

サイモンは、かつて少年バスケチームで才能を発揮していた、快活な少年だったが、多発性硬化症に罹患し、今では車椅子生活を余儀なくされ、クリス以外の友達は離れ、絶望の日々を送っていた。ある晩、サイモンの前にオーモンと名乗る、宇宙服を着た猿のような存在が現れた。オーモンは、サイモンを別空間のような場所に転送し、お前の願いを叶えてやると言って、サイモンをヒーロー映画の主人公、スペリアーの姿に変えた。そして、説明は一週間後だと言って、サイモンを部屋に戻す。

スペリアーの姿になったサイモンは、クリスに相談する。最初はサイモンの話を信じなかったクリスだが、やがて二人でスペリアーの能力を試し、姿だけでなく能力までスペリアーのそれと同じと知り、サイモンは、ニューヨークに落下しようとする宇宙ステーションの事故阻止を皮切りに、災害救助に尽力する。

ニューヨークで宇宙ステーション落下事故に遭遇した、若き女性ジャーナリスト、マディは、サイモン=スペリアーの活躍をスクープのネタとして追う。現実にスペリアーが現れたことで、映画制作が中止となったスペリアー役の俳優、タッドは、この状況に戸惑う。

スペリアーを呼び出すため、わざと自動車ごと川に転落したマディは、命をかけた甲斐があり、思惑通りサイモン=スペリアーと邂逅することに成功し、インタビューを申し入れる。一方オーモンは、シャーピーにもある提案を持ちかけるのであった。

マーク・ミラー作、レイニル・ユー画『スペリアー』である。

アクの強い作品の多いマーク・ミラーだが、この作品は、スーパーマンにオマージュを捧げた、正統派ヒーローコミックである。また、少年がヒーローに変身する設定は、シャザムからのものだろうし(コスチュームもシャザムに似てる)、アメリカより変身ヒーローに慣れ親しんでいる日本の我々には、より好感が持てるのではないか(アメコミヒーローの多くは変身じゃなく変装だと思う)。

さて、サイモンに能力を与えたオーモンには、実は真の目的があって、一週間の期限後、サイモンにある選択を迫る。

その後、スペリアーの宿敵アブラサクスとかアナイアレイターとかが出てきて、激闘の末、サイモン=スペリアーが勝つも、それがオーモンの真の目的の達成となる。しかし、マディの機転で、オーモンの思惑をうまく外して、元の日常が戻るんだけど、その外し方、藤子・F・不二雄先生の短編のあの作品(ネタバレの恐れがあるんで、ここに書くのは躊躇せざるを得ない)に近いような気がする。

というか、これはわたしの個人的感覚だけど、読後感がなんとなく藤子作品に近い。事件があり。その前と後、主人公の置かれた状況は、劇的には変わらない。でも、前より少し前向きな気持ちになって、ちょっと成長する。そんな感じ。そうだな、たとえばパーマンパーマンセットを脱いだら、ただの小学生須羽ミツ夫に戻るけど、でも数々の事件に関わるうちに、ミツ夫自身が徐々に成長していくような。

爽やかなエンディングである。実は幼少時より白血病の闘病経験のあるマディは、その過去に打ち勝つため、ジャーナリストとしての名声を追い求めていた。しかしサイモンを励まし、ふれあうことにより、より素直な自分になっていく。タッドは、アブラサクスの前に立ちふさがり、自分がスペリアーだと名乗ることで、人々の逃げる時間を稼ぐという、命がけの大芝居が功を奏して、俳優として再ブレイクを果たした。

サイモンは、これまで通り多発性硬化症と闘いながらも学校に通い、笑顔を取り戻した。バスケはもうできないが、彼はまた別の楽しさを見つけるだろう。

 

スペリアー (ShoPro Books)

スペリアー (ShoPro Books)

 
キック・アス 3 (ShoPro Books)

キック・アス 3 (ShoPro Books)

 

 

 

元祖ラノベとか

先日、ちょっと本屋により、文庫の新刊コーナーを見た。

あっ、『青の騎士 ベルゼルガ物語』(はままさのり)が復刊してるぞ。

これ、わたしが高校生の頃、今はなきジュニア小説レーベル、ソノラマ文庫から出版され、愛読してた作品だ。

リアルロボットアニメの極北、『装甲騎兵ボトムズ』のスピンオフ作品で、当時模型誌でも特集記事を組まれたり、PlayStation2のゲームになったり、人気作品であった。

手に取ってみる。朝日文庫刊、上巻740円+税(799円)、下巻840円+税(907円)、って、高っ。昔ソノラマ文庫で買った時、400円くらいだったぞ。こんな値段付けるんだったら、上下巻合本にして、1200円+税くらいにしてほしかったなあ。と、ちょっと不満。

で、結局買うのは見送ったけどね。そういやあ、『聖刻1092』(千葉暁)は完結したのかね。これはノベルズ版で復刊してたはずだ。

ソノラマ文庫と言えば、朝日ソノラマが出版していた、現在のライトノベルの元祖とも言える存在だ。

当時のジュニア小説は、少年向けのソノラマ文庫と、少女向けの集英社コバルト文庫の二大レーベルがあった(コバルト文庫は現在も存続してるけど)。

ソノラマは、菊地秀行高千穂遙清水義範ら、多くの人気作家を輩出した。やはりソノラマで作家デビューした笹本祐一は、現役最古のラノベ作家を自認されている。夢枕獏は『キマイラ吼』でブレイクのきっかけを掴んだ(獏さんの商業デビューはコバルト文庫だけど)。

その後、角川書店スニーカー文庫を創刊、その後、富士見ファンタジア文庫電撃文庫等が創刊、ライトノベルの名称で、各出版社から、様々なレーベルが創刊されるなか、朝日ソノラマの倒産によりソノラマ文庫の歴史は幕を閉じた。いくつかの作品は、親会社の朝日新聞出版や、他の出版社に版権を移し、継続している作品もある。

ラノベだと、わたしは『ロードス島戦記』(水野良)に『スレイヤーズ』(神阪一)、『フォーチュンクエスト』(深沢美潮)、『ブギーポップは笑わない』(上遠野浩平)あたりは読んだな。『ロードス島』以外は途中までだけど。巻数が増えてきてしんどくなったし。で、『涼宮ハルヒの憂鬱』(谷川流)一巻目を読んで以降は、ラノベに手を出してない。近年は出版点数がやたら多く、なかなかよさげな作品を見つけるのがたいへんだし、あまり本代に小遣いをつぎ込めなくなったし、加齢のせいか本読むスピードが落ち、また老眼になって小さな字が見えにくくなったり。だから、ジャンルに限らず、読書量全体がだいぶ落ちたということなんだけど、ほんと20代の頃は、会社の行き帰りの電車一往復で文庫一冊くらい読めたんだよ。

まあ、『ベルゼルガ』はけっこう好きだったし、復刊しないかなあと思ってたんで、いいんじゃないかな。持ってたソノラマ文庫作品、『吸血鬼ハンター”D”』と『キマイラ』以外は全部処分したしな。

ボトムズ』スピンオフ作品としては、OVA機甲猟兵メロウリンク』もまた観たいなあ。

って、これ『ベルゼルガ』のこと書こうと思ってたのに、全然違う話になったよ。ではそれは、また次の機会に。

 

 

ブクマついたよ(゚Д゚)

前回の記事を、数名の方にブクマしていただき、ありがたいことです。

romanticist.hatenablog.com

前回は、自分的には、わりとがっつりと作品紹介をしてみたつもりだけど、どうだろう。

実際『ハンテッド』は、マイナーだが好きな作品だし、語りたかったことの一つで、今後もこういった自分の好きな作品、影響を受けた作品を、紹介していけたらいいな、と思ってる。

ただ、これは絶対おすすめだ、とは言えないかもしれない。

それは、人は皆、それぞれ違う感性を持っていて、やっぱり、その作品が合う合わないがあるだろうからだ。

だからリアルでも、本読んだ、映画観た、な話して、それおもしろいのか?と聞かれても、人による、と答えるし。

しかし相変わらず、記事を書きながら、その着地点が見つからず、苦労している。

まあそれ以前に、文章力がない。

わたしは、人より多少は本を多く読んきたと思ってるんだが、読んでるだけじゃ文章力は身につかないものだなあ。