或る独りのろまんてぃすと

思いついたことを、支離滅裂に書く

小説・文学

形似るものに魂は宿るのか~『アンドロイドお雪』

SFハードボイルドの傑作映画『ブレードランナー』が公開されたのは1982年。 SFのサブジャンル、サイバーパンクのはしりとも見なされているが、その原作、フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』が出版されたのが1968年で、その邦…

真に邪悪なものは人類か~『死霊狩り(ゾンビーハンター)』

平井和正『死霊狩り(ゾンビーハンター)』が、この6月にハヤカワ文庫より全3巻合本で、復刊を果たしたぞ。 今年に入って、1月に、ハヤカワ文庫より『狼の紋章』『狼の怨歌』が復刊。2月に電子書籍で角川文庫版『死霊狩り(ゾンビーハンター)』、3月に集英…

人は、何故、闘うのだろうね〜『獅子の門』

夢枕獏さんの格闘小説といえば、 『餓狼伝』 既刊通算16巻(『餓狼伝』13巻『新・餓狼伝』現在3巻継続中) 『牙の紋章』 全1巻 『牙鳴り』 1巻で中断 『空手道ビジネスマンクラス練馬支部』 全1巻、1995年NHKで奥田瑛二主演でドラマ化 『東天の獅子』 天の巻…

平井和正作品を久々に紙で読めるぞ\(^o^)/

平井和正先生没後3年たった先月、早川文庫版ウルフガイシリーズ『狼の紋章(エンブレム)』『狼の怨歌(レクイエム)』が復刻し、今月は『日本SF傑作選4 平井和正 虎は目覚める/サイボーグ・ブルース』が出版された。2008年に出版された平井和正最終作『幻魔…

しっぽを立てろ~『ガンバの冒険』あるいは『冒険者たち ガンバと15匹の仲間』

子供の頃、読書好きになったきっかけのことを書いたけど、 romanticist.hatenablog.com この記事で書いたのは海外作品だったんで、今回は日本の児童文学作品で。 さて、1975年放送の『ガンバの冒険』というアニメがあって、でもわたしが観てたのは、たぶん再…

鮫島警部、稲の害虫を追う~『炎蛹 新宿鮫Ⅴ』

昨今、ヒアリなど、有毒のアリが日本各地の港で発見されるというニュースが、世間を騒がせている。1995年には、やはり外来種のセアカゴケグモが、大阪府高石市で発見されて以来、一部日本に定着してしまった。 で、大沢在昌『炎蛹 新宿鮫Ⅴ』である。 新宿鮫…

パイルバンカーは漢の兵器

1983年~1984年放映のアニメ『装甲騎兵ボトムズ』。 == 一般人の認識 == ガンダム ガンプラ、安室とシャーがたたかう話 エヴァ パチンコ マクロス パチンコ、歌う ギアス 何それ ボトムズ アストラギウス銀河を二分するギルガメスとバララントの陣営は互いに…

元祖ラノベとか

先日、ちょっと本屋により、文庫の新刊コーナーを見た。 あっ、『青の騎士 ベルゼルガ物語』(はままさのり)が復刊してるぞ。 これ、わたしが高校生の頃、今はなきジュニア小説レーベル、ソノラマ文庫から出版され、愛読してた作品だ。 リアルロボットアニ…

落ちこぼれの仙人さ

夢枕獏といえば、今ではやっぱり『陰陽師』の作者として、知られるようになったと思う。 実際、『陰陽師』は、マンガ化され、映画化され、TVドラマ化され、舞台化もされ、あらゆるメディアでも展開されているし、何しろ、単行本も年一冊、コンスタントに出版…

「私」に会ってしまってしまったな

菊地秀行『魔界都市ブルース』シリーズはいつから読んでるんだろ。最新刊『ゴルゴダ騎兵団』で都合56冊目か。高校生の頃は『吸血鬼ハンター”D”』は読んでた。夢枕獏『キマイラ吼』シリーズ、『闇狩り師』シリーズ、『魔獣狩り』シリーズも、高校生の頃から…

『20億の針』、いや『星からきた探偵』やろ、『宇宙人デカ』ともいうけど

子供の頃から読書好きだった。 最初に読んだのは絵本なんだろうけど、まあ『機関車トーマス』なんかはわりと憶えてる。 小学生くらいには、まあ定番のポプラ社版名探偵ホームズをよく読んでたなあ。 その後、新潮文庫版のホームズも読んだ。 でも、怪盗ルパ…