或る独りのろまんてぃすと

思いついたことを、支離滅裂に書く

少年と巨大ロボットの友情

少年とロボットが友情で結ばれる物語が好きだ。

まあ『ドラえもん』なんかそうだし、『ターミネーター2』(1991年)でもいいかもしれない。主人公が少年じゃないし、人型ロボットでもないけど、『ナイトライダー』(1982年~1986年)もいいなあ。

等身大ロボットじゃなく、巨大ロボットと少年の友情というのもある。

古くは横山光輝ジャイアントロボ』。1967年と、わたしがまだ生まれる前の作品で、幼い頃、テレビドラマ版を再放送で観たような記憶がかすかにある程度だけど、ジャイアントロボと、ロボと意思疎通できる主人公の草間大作少年と共に悪の組織に立ち向かう話。始めは大作の指示に従うだけの存在だったロボだが、徐々に感情が芽生え始め、最終回では自らの意思で、敵の首領を巻き込んで自爆して果てる。

1992年から1998年にかけて、リメイク作『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日OVA全7話でリリースされた。これは横山光輝の他の作品のキャラクターも登場させた(敵の首領はバビル二世とか)、一大巨編である。でもわたし、たしか第一話しか観てないよ。

そして石森章太郎大鉄人17』。1977年放映でリアルタイムで観てた。これのポピー社の超合金がめっちゃよくできていて欲しかったんだけど、買ってもらえなかった。しょうがないんで友達の持ってたやつで遊ばせてもらったけど。ストーリーは、地球環境を守るために開発されたスーパーコンピューター、ブレインが、地球環境を守るには人類を滅ぼすのが一番いいんじゃない、との計算結果をはじき出して、人類に宣戦布告。戦闘用巨大ロボットを生産するが、その中のワンセブンだけは自我を持ち、人類は守った方がいいのでは、との考えを持ち、封印されたワンセブンを発見した南三郎少年と共に、ブレインに挑む。地球にとって人類は害か?という重いテーマを持つ、なかなかハードな話ではある。最終回では、ワンセブンがブレインに特攻して果てる。

安彦良和が原作・監督等を務めた『巨神(ジャイアント)ゴーグ』も観てたな。1984年に放映、地図から抹消された謎の島オウストラル島に眠っていた巨大ロボット、ゴーグと主人公の少年田神悠宇と、その仲間たちが、島の秘密を巡って、巨大複合企業や、ギャング団の陰謀と戦う。ゴーグは3万年前にオウストラル島に訪れた異星人の創造物で、実は田神悠宇はその異星人の血を引いていることで、ゴーグと意思疎通できたのだった。ゴーグは、番組オープニングでキャノン砲を撃つシーンがあったけど、本編ではそのキャノン砲を、棍棒みたいに振り回してた戦ってたよ。

海外では『Mr.インクレディブル』(2004年)などで知られる、ブラッド・バード監督の出世作アイアン・ジャイアント』(1999年)がある。

舞台は1957年。ソ連が世界初の人工衛星スプートニク1号打ち上げに成功、世は宇宙開発時代に突入しようとしていた時代。ホーガース少年は森の中で鋼鉄の巨人アイアン・ジャイアントに出会った。ジャイアントは記憶を失っていたが、ホーガースとふれ合ううち、命の大切さを学んでいく。一方巨大ロボットの目撃談の噂が広まり、捜査官マンズリーがホーガースにつきまとう。ホーガースはジャイアントを守るため、母アニーの勤めるダイナーで知り合った、くず鉄で作品を創る自称芸術家のディーンと協力して、ジャイアントをかくまうが…

クライマックスでは、やっぱりジャイアントが身を犠牲にして、的な展開になるけど、エピローグがなんというか、ハリウッド映画だねえ。それはそれでありかも知れないけど。

 

 

 

 

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平井和正作品を久々に紙で読めるぞ\(^o^)/

平井和正先生没後3年たった先月、早川文庫版ウルフガイシリーズ『狼の紋章(エンブレム)』『狼の怨歌(レクイエム)』が復刻し、今月は『日本SF傑作選4 平井和正 虎は目覚める/サイボーグ・ブルース』が出版された。2008年に出版された平井和正最終作『幻魔大戦deepトルテック』はハードカバー全3巻セット通販限定で21600円もするから、手が出なかった。

ウルフガイについては、また改めて書きたいと思っているが、『虎は目覚める/サイボーグ・ブルース』は初期短編10編に、長編『サイボーグ・ブルース』、オマケに『ゾンビハンター』の原型、桑田二郎先生と組んだコミック『デスハンター』で、『ゾンビハンター』で書かれなかったラストエピソードの、「デスハンター エピローグ」が収録されている。

個人的には、短編10編のセレクトは順当といったところ。わたしの好きな『次元モンタージュ』も入ってるし。まあ欲を言えば、ウルフガイの外伝的作品『“女狼”リツコ』(『悪徳学園』をあえて外してでも)も読みたかったなあ。あと『魔女の標的』とか、コメディっぽい『東京が大変だよ』も印象に残ってる。タイトルは忘れてけど、内容はなんとなく憶えてるのもあるし、逆にタイトルは憶えてるけど、内容忘れたのもある。何しろ読んだのが中学生の頃だし。

長編は、現在も電子書籍で読める『サイボーグ・ブルース』より、『アンドロイドお雪』の方が良かったなあ。

しかし、50年ほどたった今読んでも全然古びてない。むしろ今書かれたと言われても納得してしまうかも。現代においても、まだまだあらゆる差別は続いてるし、悲しいかな、人間の本質の悪い部分はそうそう簡単には改善されないんだよな。でもそんな中でも、毅然とした心を持ち、誇りを持って生き抜いていく、わたしはそれをウルフガイ犬神明から学んだんだよ。

それにしても、平井和正初期作品を、もっと読みたいなあ。電子書籍でもいいからさあ。

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